「秋葉原」外神田7丁目のキセキ
      

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金魚茶屋Poisson Rouge(ポワソン・ルージュ)、安くておいしい女性向けの本格カフェ

 12月11日にオープンした金魚茶屋こと"Poisson Rouge"(ポワソン・ルージュ)に行ってきました。オープンから日にちが経ち、その間さまざまなメディアやブログでも取り上げられています。

・女性向けスイーツカフェ、アキバに登場(ITmedia)
・女性向けスイーツカフェ 「ポワソンルージュ金魚茶屋」がオープン(アキバBlog)
・ポワソンルージュ 金魚茶屋 −女性のためのパティスリー&カフェ(秋葉原マップ)
・アキバに女性専用会員制サロン併設カフェ−くつろぎの場を提供(アキバ経済新聞)

 一部の記事では、未熟な内容なため「アキバ」「女性向け」「スイーツ」「ロハス」というキーワードだけで、2chで叩かれてしまいましたが、ここはメイド喫茶の専門サイトである「外神田7丁目のキセキ」の視点から見ていきたいと思います。

 といっても、このお店は「メイド喫茶・カフェ」という名称を使っていません。ポワソンルージュに限らず、古いメディアによってメイドのイメージが著しく傷つけられたためで、メイド喫茶の歴史から見ると、オタクが気軽に使え、スタッフはメイドのロールプレイを行うカフェというコスプレ系喫茶の元々のコンセプトを正統に受け継いだカフェといえます。さらに男性スタッフも燕尾服という執事をイメージした衣装で接客することで、より女性向けというイメージをかもし出すことを狙っています。

 女性向けといっても、特にオタクな女性をターゲットとし、プレスリリースではあえて「ヲタク」という表現を使用しています。「ヲタク」には腐女子を含んでいますが、それ以上の範囲までカバーし、メイド喫茶で働く女性や秋葉原に来るヲタな女性をターゲットにしたい、ということのようです。男性が利用するには女性同伴となります。

 店内はイタリアのアンティーク家具とロココ調の内装とクラシカルなメイド服、フードはフレンチ中心でコーヒーはパナマコーヒーが売り。過剰な演出はなし。この設定はヲタクな女性だけではなく、女性全体をターゲットにできるものです。あえてヲタクをターゲットとするのは3階が会員制のサロンとなっていて、ただ会員限定のサロンという役割だけではなく、オフ会やコスプレ撮影会場としての利用も想定しているとのこと。メイド好きであれば洋館での撮影は行いたいもので、しかも秋葉原という絶好のロケーションとなります。

 19日からはランチが始まり、目玉は銀座ペリニヨンのカレーとハヤシライスがそれぞれ950円、1000円で味わえます。コーヒーも350円から。この価格帯は秋葉原のメイド系飲食店でも最安の部類です。女性専用だから気取ったわけではなく、女性のために手軽においしいメニューを味わってもらおうという姿勢が見受けられます。1階はケーキやクッキーなどのお持ち帰りができるようになっています。


 マダムになぜ男性のみの利用はダメなのか?という質問もしています。女性専用のカフェとして惜しまれながら閉店→業務変更したスウィートトリップの例もあり、かなり迷われたようですが、オタクの男性は女性に奥手で誘いにくいという人もいるかもしれないけど、きっかけに女性を誘って欲しい、とおっしゃっていました。

 ネガティブ面では、昌平橋通りという少々わかりにくい場所にあるので、観光客や通りがかりのお客さんというのは期待しにくい。プロモーションが重要となります。現段階では比較的安いメニューだとしてもデートで使うコースとしてはほかに選択肢がある。元来秋葉原はデート向けの街ではなく、アキバがオタクの聖地である以上、それは変わりません。現役のメイドさんを客層とターゲットとしたとき、さらに接客の評価が厳しくなります。プレオープン期間中には、お水が水道水で臭みがあったなどという指摘もありました。運営元であるスワンズという会社はマーケティングの会社で顧客のニーズには敏感に応えてくれるのではないでしょうか?マイナス点が解消されれば、秋葉原の名所になりそうです。

 スタッフにオタクはオープン当初、マダムだけのようで、マダムがどうスタッフをオタクに教育していただけるのかも期待です。


(2007/12/23)
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